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今日は、日経朝刊11面の良品計画の記事からです。
【記事要約】
・総合雑貨店「無印良品」を運営にする良品計画は7月、旅行用品の売り場を国内外で共通の仕様にする。
・同社では2021年2月期に海外店舗数(約400店)が国内を逆転する見通し。ポスターなど販促促進も統一し、世界ブランド認知向上につなげる。
・13年2月期の旅行用品の売上高は前期比2割増の約50億円の見通し。
・スーツケースや貴重品袋など約50品目を共通の戦略商品と設定し、店頭の装飾・ポスターから陳列まで見せ方を統一。
・旅行用品専門店「MUJI to GO」の海外出店も強化する。空港向け小型店として開発したが、欧州では旅行品の情報を発信する広告塔と位置付け、空港以外にも出店する。
無印良品を展開する良品計画、実は海外展開に積極的な会社です。
またs、インテリア・雑貨で無印良品と並ぶ有名な企業が、Francfrancを展開するバルスです。昨年は、海外に活路を見出すべくMBOを決定、昨年10月にはTOBが成功してます。
■ 2011/11/04 Francfrancの㈱バルス MBO成立 今後は海外展開へ
両者ともやはり中長期的な国内における成長余力も人口動態などを踏まえると徐々に縮小していくことが想定され、経営環境は今後一層厳しさを増すと見込まれるからでしょうか。
それでは、インテリア・雑貨をメインとする5社のステータスを簡単に見てみます。
<雑貨・インテリア 5社のステータス>
良品計画 | バルス | ニトリHD | 島忠 | ナフコ | |
証券番号 |
7453 |
MBOにより非上場 | 9843 | 8184 | 2790 |
直近年度決算期 | 平成23年2月期 | 平成23年1月期 | 平成23年2月期 | 平成23年8月期 | 平成23年3月期 |
直近売上高(百万円) |
169,748 |
33,314 |
314,291 |
158,982 |
217,355 |
直近営業利益(百万円) |
13,900 |
1,958 |
52,665 |
14,694 |
11,535 |
直近営業利益率(%) | 8.22 | 5.88 | 16.76 | 9.24 | 5.31 |
直近海外売上高比率(%) |
11.77 |
10%未満 |
10%未満 |
N/A |
N/A |
年度個社財務情報 | |||||
年度比較財務情報 | |||||
四半期個社財務情報 |
ー |
||||
四半期比較財務情報 |
まず目につくところではニトリの利益率が群を抜いている点です。
ニトリは、商品の企画から製造・物流・販売まで自社で行うとともに、その自社開発の商品をコストの低い海外で生産し、輸入販売しており、大幅な安さと利益率を実現しています。
もうひとつ特徴的なのが今回の記事の良品計画だけ海外売上高が10%を超えている点です。
海外展開を目指すバルスも直近期では海外売上高が10%未満とまだまだだったようです。
ニトリはまだまだ国内市場で成長を遂げているので海外へシフトする必要性に迫られていないのでしょうか。
最後に良品計画の業績推移を海外売上高比率の推移とともにに比較してみます。
(※ 2008年2月期および2009年2月期は海外売上高比率が10%未満のため開示されず。)
数年前までは右肩上がりだった良品計画もリーマンショックに成長は鈍化、利益率も右肩下がりでした。
しかし、ここへ来て利益率は上昇に転じています。
要因の1つとして海外売上高比率の増加が挙げられます。
今回の記事で今後は海外店舗数が国内を上回るとのことですし、国内市場での成長鈍化を踏まえ今後も海外にその活路を見出していく思われます。
バルスのMBOも、国内の成長鈍化見越した海外進出が目的でした。
良品計画が海外進出をてこに再び成長路線を描けるか注目するとともに、国内市場で業績好調のニトリも今後海外に本格進出するのか注目です。
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