株式会社インターナレッジ・パートナーズ IKP税理士法人

IAS第34号「中間財務報告」(表示期間・重要性)

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(平成22年12月31日現在)

8.中間財務諸表の表示が要求される期間

中間財務報告書は、次の期間に係る中間財務諸表(要約又は完全な)を含むものでなければなりません。(IAS34.20)

 

当該中間期間の末日現在の財政状態計算書および直近の事業年度の末日現在の比較財政状態計算書

当該中間期間および当該事業年度の年初からの累計期間の包括利益計算書並びに直近事業年度の対応する中間期間の比較包括利益計算書(当該中間期間及び年初からの累計期間について)

なお、包括利益計算書は、中間報告は各期間について、1計算書方式か2計算書方式のいずれかで表示します。

当該事業年度の年初からの累計期間に係る持分変動計算書および直近事業年度の対応する累計期間に係る比較計算書
当該事業年度の年初からの累計期間に係るキャッシュ・フロー計算書および直近事業年度の対応する累計期間に係る比較計算書

 

例えば、事業年度が12月31日に終了する企業の20X1年6月30日の四半期財務報告書には下記の期間の財務諸表(要約または完全な一式)を記載することになります(IAS34.A1)

 

財務諸表 当中間期 比較情報
財政状態計算書  20X1年6月30日現在  20X0年12月31日現在

包括利益計算書

 ・累積(6か月)

 ・中間期間(3か月)

 

20X1年1月1日~20X1年6月30日

20X1年4月1日~20X1年6月30日

 

20X0年1月1日~20X0年6月30日

20X0年4月1日~20X0年6月30日

キャッシュ・フロー計算書

 ・累積(6か月)

 

20X1年1月1日~20X1年6月30日

 

20X0年1月1日~20X0年6月30日

 持分変動計算書

 ・累積(6ヶ月)

 

20X1年1月1日~20X1年6月30日

 

20X0年1月1日~20X0年6月30日

 

なお、季節的要因の大きいビジネスを営む企業にとっては、上記の情報に加えて中間報告期間の末日までの12カ月間の財務情報とその前の12ヶ月間の比較情報の開示が奨励されています。(IAS34.21)

9.重要性

中間財務報告目的のために、ある項目をいかにして認識、測定、分類又は開示するかを決定するには、中間期間の財務データとの関連において重要性を検討しなければなりません。重要性の検討にあたっては、中間期における測定は、年次財務データの測定に比べより広範囲にわたって見積りに依存する場合があることを認識しなければなりません。(IAS34.23)

 

IAS第1号「財務諸表の表示」及びIAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更と誤謬」は、ある項目の脱漏又は虚偽表示が、財務諸表の利用者の経済的意思決定に影響を及ぼす場合、その項目は重要性を有すると定義されています。詳細は、「表示・開示・会計方針シリーズ」を参照ください。(IAS34.24)

 

また、中間財務報告書が、企業の中間期間の財政状態と業績を理解するためのすべての情報を包含するようにすることが最も重要であるとIAS34号は考えているため、中間数値の理解可能性のために、中間期間自体のデータを認識と開示を決定するための基礎としています。(IAS34.25)

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