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今日は、日経朝刊11面のゾゾタウンの話題から。
<2012年6月15日 日経朝刊11面記事要約>
・衣料品通サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥディ、2012年3月期の決算発表直前に業績予想を下方修正した。07年の上場以来初めてのこと。
・期初計画に対し、取扱高は2.6%減、営業利益は10%減った。
・ゾゾタウンの誤算は単価下落が主因。他サイトとの対抗上、低価格品が増加し、大規模セールの実施などでセール商品の占有比率も前期比から約2ポイント上昇。客単価は1万2868円と5.5%下がり、収益悪化につながった。
・価格競争で体力を奪われるネット通販企業が増加。値崩れしにくいとされていたファッション商品も例外ではなくなった。
・5月、スタイライフやケンコーコムが楽天と資本・業務提携した。両社ともに2期連続最終赤字に陥り、「価格競争の激化で独力での業績回復が厳しいため」とみている。
・生き残るには単価下落を止められる付加価値づくりが必要だ。
・「ネットの世界は『一強多弱』。大手は今後ますます価格攻勢を強めるはず」(日本通信販売協会の柿尾正之・主幹研究員)。優勝劣敗が鮮明になる市場で、ネット通販各社が直面する課題だ。
<記事要約ここまで>
以前のBizBlogでも取り上げているZOZOTOWNを中心に、ZOZOTOWNとケンコーコム、スタイルライフを取り上げてみます。
◆スタートトゥディ、ケンコーコム、スタイライフの業績推移
3社の業績推移をみると、以下のとおりです。
<スタートトゥディの業績推移>
<ケンコーコムの業績推移>
<スタイライフの業績推移>
ケンコーコムとスタイライフは日経の記事にもあったように苦戦しているようですね。
楽天との提携でどのように業績を回復していくのか、注目したいですね。
スタートトゥディは、相変わらず高い営業利益率をキープしており、07年の上場して初めて計画値を未達成であったことにインパクト感が先行しているような感じですね。
業績推移だけでは、日経の記事にあるほどのネガティブな印象は受けません。
それでも、ネット通販はもともと実店舗販売よりも低価格を売りにして始まった、価格戦略主体のビジネス・モデルですから、価格競争力というテーマからは避けられず、何かしらの手を先手で売っていかなければ数字面でも悪化していくことは明らかでしょう。
同じ日経の記事で、ビックカメラがアマゾンに出店するという記事が出てました。
記事によれば、楽天市場への出店が成功したことを機に、新規顧客層を取り込む目的でアマゾンにも出店するようです。
今後もますます競争が激しくなると思われるネット通販で、各社がどのように戦略をたて実行していくのか、注目していきたいですね。
以 上
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