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今日の日経朝刊9面にマツダの資金調達の記事が掲載されていたので、その話題から。
<2012年2月22日 日経朝刊9面 要約記事>
・マツダが総額1700億円規模の資金調達に踏み切る。前回の増資から2年3カ月で再び大型の資金調達に踏み切るのは、急速な円高や販売競争の激化という逆風にマツダの構造改革が追いつかないため。
・資金調達の第一報が伝わった21日午後の東京株式市場ではマツダ株は急落。公募増資で発行済み株式総数は1.3倍程度に増加。
・劣後ローンはメーンバンクの三井住友、日本政策投資銀行、広島銀行などの地銀も応じる。
・マツダの2012年3月期の予想連結営業損益は400億円の赤字。業界で唯一の赤字となる。
・国内生産比率が7割と高く、円高影響も受けやすい。「構造的な問題を解決できていない」と山内社長は認める。国内生産比率を5割に下げる中期目標を表明。
・ただ円高だけが要因ではない。「特徴を出せていない」(外資系証券)。
・利益をもたらすヒット車を繰り出し、年1千億円に達する次世代技術の開発投資を続ける好循環を生む必要がある。
・もうひとつの重点課題が新興国生産の拡大。14年3月期に稼働するメキシコ工場への総投資額は5億ドル(約400億円)。ほかの新興国への向上展開も視野に入れる。
<記事の要約はここまで>
国内6位のマツダが苦戦しているようです。
◆自動車各社の第3四半期業績ステータス
自動車各社の第3四半期の業績ステータスは以下のとおりです。
会社名 | トヨタ自動車 | ホンダ | 日産自動車 | スズキ | マツダ | 三菱自動車 |
証券番号 |
7203 | 7267 | 7201 | 7269 | 7261 | 7211 |
会計基準 |
SEC | SEC | 日本基準 | 日本基準 | 日本基準 | 日本基準 |
第3四半期累計売上高 |
12,074,816 | 5,543,033 | 6,698,417 | 1,797,989 | 1,418,302 | 1,293,112 |
第3四半期累計営業利益 |
117,111 |
119,388 |
427,763 | 87,705 | △54,279 | 38,505 |
第3四半期営業利益率 |
0.96% |
2.15% |
6.38% | 4.87% | ー | 2.97% |
四半期DB | トヨタ自.pdf | ホンダ.pdf | 日産.pdf | スズキ.pdf | マツダ.pdf | 三菱自.pdf |
12年3月期予想売上高 |
18,300,000 |
7,850,000 |
9,450,000 | 2,500,000 | 2,050,000 | 1,820,000 |
12年3月期予想営業利益 |
270,000 |
200,000 |
510,000 | 110,000 | △40,000 | 50,000 |
12年3月期予想営業利益率 |
1.47% |
2.54% |
5.39% | 4.4% | ー |
2.74% |
この結果を見ても、マツダの独り負けの様相ですね。
話が少しそれますが、トヨタの不調と日産の好調も対照的ですね。
マツダの資金調達報道に対して会社側の現時点でのIR情報では、マツダ公表のものではないようです。
【リソース】マツダHPより
マツダは、第三のエコカーとして低燃費ガソリンエンジンの開発に成功しているのが特徴的です。
逆の言い方をすればハイブリッド車(HV車)や電機自動車(EV車)の開発に出遅れ、ガソリンエンジンの改良に経営資源を重点配分したとも言えます。なお、トヨタのHV技術のライセンス供与を受けています。
技術開発はマツダにとって大きな課題として位置付けられます。
しかしながら、トヨタでさえもすべての自社開発を断念し、ディーゼルエンジンはBMWとの提携するほど、開発投資は多額の資金が必要になります。
営業利益を確実に稼げていないマツダがどこまで開発資金を確保し続けられるのか、根本的な部分で不透明感があります。
また、マツダの生産体制として特徴的なのが国内生産割合が高いことです。
日経の記事にも書かれていましたが、マツダは海外輸出が非常に高い状況にあります。
決算短信の最終頁に決算参考資料をみると、グローバルの販売台数が891千台で、国内生産台数が第3四半期累計で634千台。
在庫等の調整を無視すれば、グローバル販売台数の約7割が国内生産車ということになります。
円高や人件費の高騰などで生産体制を海外へ移転している製造業の中で特異な位置にあると言えます。
欧州等での海外売上比率も2割程度と高いため、昨今の欧州危機で業績悪化が懸念されていたのもありますが、国内を含め全体として業績不振となっています。
最後に、直近の株価推移をみておきましょう。
<マツダ(7261) 6か月日足チャート>
【リソース】SBI證券より
マツダが次の一手を打てるのか、注視していきたいところですね。
以 上
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