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現在、スマホ市場は活況ですが、スマホ関連のネタとして、今回は部材のお話を。
今日の日経朝刊11面に、スマホ部材増産の記事がありました。
<日経の記事の抜粋>
住友化学はスマートフォン(高機能携帯電=スマホ)やタブレット端末の電子部品に使う半導体ウエハーの生産を2013年春までに現在の2倍に増やす。約40億円を投じて千葉工場(千葉県袖ケ浦市)の設備を増強する。スマホは信号制御などの電子部品を従来の携帯電話より大量に搭載するウエハー不足の懸念も広がっており、安定供給体制を整える。
<日経の記事ここまで>
上記のとおり、住友化学ではスマホ用のウエハーの増産のための設備投資をするようです。
このウエハーは、「エピタキシャルウエハー」というもので、信号の高速処理用ウエハーとして、シリコンなどの単元素のウエハーよりも性能がいいみたいです。日経の記事によれば、シェア1割で業界トップで、増産で2割に迫る勢いとのことで、日立電線と並ぶ世界大手が住友化学。
【リソース】住友化学HPより
ちなみに、シリコンウエハーはこういうものです。
【リソース】一般社団法人電子情報技術産業部会 半導体部会のHPより
http://semicon.jeita.or.jp/future_B02.html
さて、スマホだけでなく、我々の知らないところで様々な分野で化学製品は使われていますが、化学業界を財務情報で比較してみると、次のような感じです。
【リソース】IKP財務データベース
化学業界は、繊維系もあるので比較はしづらいですが、トップは三菱ケミカルホールディングス。三菱ケミカルHD傘下は、三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨン、田辺三菱製薬があります。
住友化学は化学業種では売上高3位。5位の住友化学との合併も騒がれた時期もありましたが現在はその話も特に出ていません。
なお、住友化学の過去4年の決算は次の通り。
【リソース】IKP財務データベース
営業キャッシュ以上に投資キャッシュを増やしており、積極的な投資が見て取れます。企業間比較でも他の会社が財務キャッシュの圧縮をしている中で、住友化学は借入もしくは社債などで負債が高まっています。
住友化学の2010年2月発表の中期計画では、営業キャッシュフロー内での投資を目指しており、有利子負債の増加抑制を目標にしているので、この点は計画とは逆行しているのかもしれません。
【リソース】住友化学HPより
以上
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